活用施設のご紹介
CASE.1 | 社会医療法人友愛会 豊見城中央病院様 |
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ご担当医師 | 新崎 修先生(循環器内科部長) |
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導入時期 | 2014年12月 |
活用モデル | |
連携組織 |
導入の経緯
豊見城中央病院様では、循環器内科の新崎修先生が主導され、日本国内で最初にクラウド型12誘導心電図伝送を、救急隊と病院間のプレホスピタル連携として本格導入されました。
2014年7月より運用準備を開始し、同年12月15日より、豊見城消防本部と糸満消防本部の協力のもと、12誘導心電図伝送を開始。
循環器内科のホットラインを活用し、救急隊からの病院到着前にクラウドサーバーに格納された12誘導心電図を、24時間365日いつでも循環器専門医の先生が確認し、DoorToBalloonTime(DTB)短縮を目指してSCUNA(スクナ)を活用されています。
病院の紹介
豊見城中央病院の循環器内科は9人のスタッフがおり、心臓血管外科3人とハートチームを形成し、あらゆる循環器疾患に対していつでも迅速に対応できる体制を整え、多くの患者様を治療しています。
具体的には循環器内科医が24時間365日院内にいる体制をとっており、近隣の救急隊とも連携協力してモバイル型伝送心電図システムを県内で最初に導入しました。
このシステムを利用することで、より早い段階での救急疾患治療が可能となっています。
特に、急性心筋梗塞・不安定狭心症の治療では救命はもちろんですが、梗塞範囲を最小限にすることによって早期の社会復帰につなげています。

先生からのメッセージ
当院の特徴として“キーワードなし”のシステムで運用(救急隊が必要と判断した患者様の心電図を伝送してもらいそれを24時間体制で循環器医が確認)しており、その後に院内で救急隊と一緒に開催している勉強会等でのフィードバックを行なっています。
運用開始当初はわずか2台の救急車での伝送でしたのでDoorToBalloonTime(DTB)の短縮効果も実感できなかったのですが、徐々に賛同して同様の伝送システムを取り入れて頂く病院も増え2016年末には8病院・11消防署まで広がり、2年間で当院では181件の心電図伝送がありました。
その中でAMIの症例は、まだ15件しかありませんが、それでも伝送システムを利用できずに救急搬送となった62件との比較ではDTBで28分の短縮が得られておりこのシステムの有用性を実感しています。

(左)新崎 修先生 (右)嘉数 真教先生
研究会/学術発表等の情報
- ○第1回 沖縄・クラウド型12誘導心電図伝送研究会 主催(2016.2.2)